「雑談」でギスギスした環境を変えよう
雑談は仕事の効率を悪くするからなるべくならしない方が良い、と思っている人も多いことでしょう。ですが、雑談は仕事を効率良く進める上で欠かせないツールのひとつです。なぜ雑談で仕事の効率が良くなるのか、その理由をご紹介します。
雑談は「潤滑油」
「職場には仕事をしに来ているのであって雑談をしに来ているわけではない」という言葉をよく聞きます。この言葉の通り、雑談は仕事に必要のないもの、極力避けるべきもの、と捉えている人も少なくありません。確かに雑談自体には仕事を進める力はなく、むしろ仕事を止めてしまう可能性もあるため、そう考えてしまうのも仕方がないことかもしれません。
雑談もせずに黙々と仕事をこなす人は雇う側からすれば仕事を止める可能性がないためありがたい存在に思えることでしょう。ですが、長い目で見ればそれほどありがたいわけではありません。なぜなら黙って仕事をしていても雰囲気を変えることはできませんが、雑談をするとギスギスした雰囲気を明るく良い方向へ変えることができるからです。
仕事の効率化を目指すあまり、雑談をすべてカットして生産性を上げようとする経営者もいますが、そういった職場では生産性を上げることはあまり期待できません。かえって新たな問題を生み出す可能性もあります。
生産性を上げて仕事の効率化を図りたいのであれば多少の「あそび」や「ゆとり」が必要です。
雑談をしないことで起こる問題
雑談をしないと一緒に働いている人とは「仕事だけの関係」であるため、付き合いも職場のみ、と割り切った人間関係を築くことになります。仲良くなるチャンスもなく、仕事をしている姿しか見ることができないため、相手の人となりを理解することもできません。
人には誰しも得手不得手があるものですが仕事をしている姿で分かるのはごくわずかな範囲です。何が得意で何が苦手なのか、それぞれの個性を見極めるためには仕事をしている姿だけでなくプライベートの姿も合わせて総合的に判断しなければなりません。そのためにも会話を重ねて、考え方や性格、趣味嗜好などお互いに理解することが必要となります。相手のことをよく知ることができれば適材適所に合わせて合理的に進めることができるため生産性もより高めることができます。
正しい雑談とは?
いくら雑談が良い効果を生み出すといってもそれを推奨する上司はそういませんよね。また、雑談することに慣れ過ぎてしまうと、なあなあの状態になってしまい仕事の効率が下がる恐れも出てきます。上司の目につかず、仕事の効率が下がらない程度で雑談をするように心がけましょう。
こちらの書籍では何気ない会話が苦手な人に向けてさまざまなヒントが書かれています。雑談力をもっと上げたい方におすすめしたい一冊です。
会話がはずむ雑談力―――10秒でコミュニケーション力が上がる